近所の野生たち

2023年3月24日 (金)

タラノメ

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うちの花壇のかたすみにタラノメが生えていて、この季節になると枝の先に新芽が伸びてくる。
八百屋で売っているタラノメはこれのことである。
歩道のわきに無造作に生えているから、そのうちめざとい散歩者が気がついて摘んでいくだろうと思っていた。
ところが都会人はこんな近くにそんなものが生えていると思わないのか、だれも摘もうとしない。
タラノメは成長しすぎると食べられなくなってしまうので、昨日、とうとうわたしが摘んでキッチンへ持ちかえった。
タラノメは元気な木なので、すぐにまたつぎの新芽が伸びてくるはずである。

タラノメといったらテンプラだ。
しかし高齢者でひとり者のわたしは、火災の心配や手間ヒマがかかるのがいやで、揚げ物料理はしないことにしている。
さて、どうやって食べたらいいだろう。
レシピを調べたらゴマ味噌であえるというものが見つかった。
ゴマ味噌はスーパーに行けば出来合いのものを売っているだろうし、これがお手軽でよさそうだ。
しかし雨の中をスーパーまで行くのもかったるい。
冷蔵庫をのぞいたら、以前アスパラガス用に買った酢味噌が残っていた。
おお、これっこれっというわけで、添付した画像は左から右へ、上から下へ、わたしの胃袋に消えるまでのタラノメの一生だ。

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2023年3月18日 (土)

花壇

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ほかに特別の趣味を持たないわたしにとって、春になるとまわりが気になる。
この団地に来てから手を出した園芸の、新シーズンが始まるのだ。
そこで、ウクライナ戦争と並行してときどき書いている園芸について、これまで花壇の花をいくつか紹介してきたけど、その舞台についても説明しておこう。

わたしの住んでいるのはどこにでもある5階建ての公社団地で、共有のせまい庭はあるけど、とくに花壇なんてものはなかった。
庭からネットの垣根を越えたところが、樹木のまばらに植えられた南向きの斜面になっていて、同じ団地に住んでいた老人が、10年がかりでこの場所の雑草を抜き、石を取り除き、さまざまな花を植えて花壇に仕立て直したのである。
この老人のガーデニングの腕は確かなもので、あまりの花壇の見事さに、通りがかりの人が思わず足を止めるほどだった。

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わたしがこの団地に越してきたのが2020年の4月のことで、もともと花を見るのが好きだったわたしは、花壇に咲き乱れるシバザクラに息をのんだ。
そのころ咲いていた花を挙げてみよう。
シバザクラ、マツバボタン、マツバギク、サクラソウ、スイセン、スノーフレーク、チューリップ、マーガレット、キンギョソウ、ガザニア、イベリス、カーネーション、ビオラ、パンジー、その他の名前のわからない花などなど。
時期が変わればこれにクロッカス、ノースポール、オニユリ、マリーゴールド、コスモス、ヒガンバナなどが加わる。
各地にある花の名所でも、これほどいろんな花がまとまっているのを見るのはめずらしいんじゃないか。

ところがわたしが越してきて2年目に、ボランティアで花壇の世話をしていた老人が、家庭の事情とかでとつぜん引っ越してしまった。
するとたちまち雑草が目立つようになる。
せっかくの花壇は荒れてくる。
こういうとき、さて、あなたならどうする?
うーんと考えたあげく、これもなにかの縁だとあきらめて、あなたが花壇を引き継ぐんじゃないか。
わたしがまさにそれだったのだ。

じつはわたしは花が好きで、たまに鉢植えの花を買ってくることはあるけど、自分で園芸なんかやったことがない。
買ってきた鉢植えも、部屋に飾ると、たいていはげんなりしてしまうことのほうが多かったから、ほかの才能はないくせに、わたしには花をダメにする才能だけは天賦のものがあるようだった。
しかしわたしがやらなければだれがやる。
こういう高齢者に見込まれた花壇のほうも気のドクだけど、相手がものいわぬ植物だけあって、ヘビやカエルや熱帯魚なんぞを飼うよりは罪の意識はなくて済む。
そのかわりYouTubeに載せてもファンはつきそうにない。
このご時世になんたる無益なことよ、やっぱりわたしってなにをやっても世間から認められないように生まれついたんだなと悲観的になるけど、それでも他人に迷惑をかけないボケ防止の運動と思えば、こんな趣味でも役には立つものだ。

というわけで、またときどきは花壇についても更新しますんで、ヨロシク。

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2023年1月20日 (金)

福寿草の開花

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今朝のNHKニュースを観ていたら、「ドーシチ」というロシアの反体制メディアが出てきた。
それはかまわないけど、よく注意しないとね。
反体制メディアがプーチンのことをよくいうはずはないし、そのすぐあとに英国BBCのニュースもあった。
BBCも日本のNHKも、ウクライナの強力な支援者であることはご存じの通りで、つまりここに挙げたメディアはすべてが一方的だということだ。
これでは一般国民はどう判断していいかわからない。

そういうときは戦争の全体像をもういちど考えてみることだ。
ロシアは第2次世界大戦で最大の犠牲者を出した国だ。
ロシアの大統領であるプーチンが、2度とロシア人の犠牲者を出さないと決心したとしたら、それは間違っているだろうか。
ウクライナにNATOの兵器が配備されたら、ロシアにとってはひじょうに危険な国になる。
ましてウクライナはオリガルヒに支配された破綻国家で、その新興成金たちはロシアをまっとうなグローバル国家に変貌させたプーチンが目障りで仕方がない。

こういう状態でロシアはウクライナに侵攻した。
わたしがロシアの味方をするのは、プーチンが愛国者であることを知っているからで、しかもアメリカが介入しなければ、戦争はもっと穏やかなかたちで終わっていたと信じているからだ。
侵攻についてはロシア、ウクライナ双方に言い分があるとしても、遠い極東の島国である日本が一方的にウクライナの味方をするべきだろうか。
ということぐらいは知っておいてほしい。

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団地の庭に今年の福寿草が顔を出した。
この花は多年草で、毎年手入れもしないのに同じ場所に顔を出す。
わたしみたいなずぼらには嬉しい花で、わたしも買って花壇に植えようかと思った。
しかし毎年咲くものだから、花屋で調べたら苗でもけっこういい値段がする。
しかも高価な花ということになると、だれもいない花壇に植えたら、夜中にだれかに盗まれてしまうのではないか。
そういうわけで、まだ買おうかどうか迷っている。

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2023年1月10日 (火)

オオキバナカタバミ

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花の少ないこの季節でも、たまに路傍で黄色い花が首をのばしているのを見かけることがある。
黄色い花はたくさんあるから、それだけでは説明不足だ。
わたしがいいたいのは、むかしマルタ島ってところに行ったとき、島中にはびこっていたオオキバナカタバミのことである。
めずらしい花かと思っていたけど、帰国してから、注意をしていると日本にもけっこう多い花であることがわかった。
ただし基本的に園芸種で、河原や草原に自然に咲く花ではないようだ。

この季節によく目立つ派手な花なので、あいつをうちの花壇にも植えたい。
さいわい近所の公園のわきにも咲いていて、その公園をボランティアで世話しているのは顔なじみになったオンナの人だった。
彼女にはうちの花壇のイベリスを、ごそっと根っこごと分けてあげたことがあるから、すこしぐらい頂いても文句は出まい。

ということでオオキバナカタバミの、花のついてない株をふたしゃくいほどスコップですくって、うちの花壇に植えてみた。
うちの花壇にはいろんな種類のカタバミが、しつこい雑草としてはびこっているくらいだから、生育環境がわるいわけではないし、マルタ島で見た感じではそうとうに繁殖力の強い花のようだった。

いつもウクライナのことばかり書いてないで、こうやって園芸のことでも書けば、ココログの覚えめでたく、アクセスも上がるかも知れないし、ひょっとするとカレル・チャペックの「園芸家12カ月」に匹敵するような、おもしろいエッセイになるかも知れない。
あ、チャペックというのは“ロボット”という言葉を造語したチェコの作家で、もちろん知ってる人は知ってる有名な作家のこと。

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で、植え替えたオオキバナカタバミだけど、現状は3枚目の写真のとおり。
わたしもずぼらだからなあ。
なんか肥料を与えなくちゃというわけで、最近は台所の生ゴミをせっせと与えてるんだけど。

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2022年12月24日 (土)

花壇あれこれ

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オキザリス、ガザニア、サクラソウ、プリムラ、キンセンカ、そしてノースポールの苗など、最近わたしが花壇に植えた花だけど、このうちキンセンカだけがへたれてきた。
どこか具合がわるいのか、風邪でもひいたのかというわけで、寒風を避けられるよう、今日は全体をすっぽり透明のビニール袋で覆ってみた。
効果があるかどうか知らないけど、花に対する愛情だけはあるつもり。

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ついでに庭木の剪定に来ていた職人さんたちに、花壇の植木のうち枝が枯れているものを落としてもらった。
以前から目ざわりだったけど、枯れ枝といっても人間の腕くらいあって、年寄りには手が出しにくいものだったのである。
こころよく承知してもらえて、なにしろプロの職人さんだから、エンジンつきのノコギリを使って、ものの5、6分で瞬殺。
おかげでスッキリ、いい歳を迎えられそうだ。

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2022年10月29日 (土)

秋桜(コスモス)

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今日は自転車でよたよたと、30分ほど離れた清瀬金山緑地公園へ。
調節池のすぐ上で見つけたコスモス畑。
そういえば以前はよく立川の昭和公園にコスモスを見物に行ったものだけど、いまの住所に越してからはとんとご無沙汰だな。
花は変わらねど、それだけよわいを重ねたわたしには、また以前とはべつの感慨があるよ。

  コスモスの 花もむなしや 70路
  足なえて 花によろぼう 死に遅れ

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2022年10月14日 (金)

ホウキグサ

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6月に近所のおばさんから苗をもらったホウキグサ、もらった当時は幼児みたいな草にすぎなかったものが、それほど手間もかけないのに大きく成長した。
現在は全体が赤く色づいて、花壇の一部にしかないのが残念なくらい。
6株もらったものがすべて成長して、放っておいてもこぼれた種子から来年も生える可能性があるとか。
わたしみたいなずぼらにふさわしい植物なわけで、どんどん増えてほしい。

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同時にもらったタチアオイは、6株もらったうち、無事に成長したのはふたつだけ。
最初のころせっせと水やりしたのがまずかったらしい。
ふたつだけがなんとか成長したものの、今年はすでに花の時期は終わっている。
それでは来年は咲くかというと、いちおう多年草らしく、根づいたようだから、その可能性はある。
花を見とどけるためにまた1年長生きをする理由ができた。

というわけて、わたしは近所でも有名な、花を愛するこころやさしきおじさんなのだ(ひきこもりだけど)。
しかるにまたひとり、北海道のほうに女子大生を殺した変態があらわれた。
アパートに独り住まいの50男で、もと自衛官というからわたしに似ているじゃないか。
ああいうのが出てくるたびに、わたしも同類と思われてるんじゃないかと不安になる。
全世界のひきこもり男の敵だな、あいつは。

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2022年10月 2日 (日)

この時期の花

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5月の末から咲き始めたマリーゴールドがまだ咲いている。
わたしが植えたわけではなく、以前花の手入れをしていたボランティアの花咲かお爺さんが植えたもので、わたしは草むしりぐらいしかしてないのに、よく咲く。
香りのない花だよなんていう知り合いもいたけど、どうしてどうして。
  願わくば花の中にて秋死なむ
      その長月に香につつまれて
むりやりひねくった替えうただけど、草むしりしている最中、心筋梗塞かなんかでぽっくり逝きたいねえ。
花のあいだに顔を突っ込むほうが、部屋で腐乱死体で発見されるよりよさそう。

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2022年8月10日 (水)

コスモス(ピンク)

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雑草と変わらない黄色いコスモスのあいだに、ぽつんとひとつだけピンクのコスモス。
これはわたしが種を蒔いたものである。
丹精をこめたという認識はないけど、幼いころはたまに水をやっておいたら、ちゃんと花をつけたわけだ。
しかし病葉(わくらば)ならぬ病花で、花びらを虫に食われて悲惨な状態。
もっと虫にまけないくらいたくさんの花をつけるようになれば、いくらか状況も変わるのではないか。
期待してます。

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ところで種をまくの、マクというのはどういう漢字を使うのだろう。
撒くではないことはすぐわかって、蒔くを使うことにした。
ところが変換候補のなかに播くという字があって、頭が混乱した。
あまり漢字に厳格でないわたしのブログでは、どっちでもいいようなものだけど、播くというと畑に大量にまくようなイメージなので、わたしみたいに花壇に少量の場合は蒔くのほうがふさわしそう。
これは国語学者の仕事の範疇だな。
こころして読んでね。

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2022年6月19日 (日)

コスモスの双葉

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うちの花壇には黄色いコスモスがやたらにはびこる。
黄色はあまり好きじゃないし、こいつはほかの花を駆逐して、勢力をどんどん拡大する強欲な花であるそうだ。
シバザクラやマツバボタンが駆逐されては大変だ。
近所のおばさんはみんな引っこ抜いてしまいなさいという。
しかしいろんな色のコスモスが咲きほこっている景色は好きである。
わたしの理想は、同じ敷地に黄色だけではなく、さまざまな色のコスモスがつぎからつぎへと咲いてくれることである。
同じ種類なんだから、連中だけでうまく調整してくれればいいのに。

できるだけ手間がかからなくて、雑草のようにたくましく咲いてくれる花はないかなと、ズボラなわたしはいつも考えている。
ピンクや白のコスモスを咲かせるってのはむずかしいだろうか。
花屋で種を買ってきた。
地面を平らにならし、そのあとに小さな穴をあけて、パラパラと種を撒いてみた。
そのまま放っておいたら、4、5日後にちゃんと双葉が芽吹いた。
これでわが家の花壇もいろんな色のコスモスが咲き乱れて、子供たちが歓声を上げる楽しい通学路になるのではないか。
甘いかな。

それとはべつに、今日はわが家の花壇に、にょろにょろと1メートルくらいのヘビがはっていくのを見た。
あまり棲息環境がいいとはいえないけど、わたし個人的にはこういうのは大歓迎なんだけどね。

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