(NHK)テレビより

2023年3月30日 (木)

俳句5つ

昨日のNHKのプロパガンダ。
ロシアで反戦の絵を描いた少女が施設に送られたとか。
これをもってロシアは自由な発言も許されない非道な国家だというんだけど、相手の立場でものを考えてみなされ。
戦争になって自国の兵士が大勢死んでいる最中に、敵国の応援をする人間を放置しておけるかどうか。
いまはまだ戦争になってないからいいけど、日本と中国が本格的な戦争を始めて、わたしが今度は中国の擁護でもした日には、あいつを精神病院に入れちまえという声がちまたに氾濫するに決まっている(アクセスカウンターの件で、恨みをつのらせているココログから密告されるかも知れない)。
早く死んでしまわないと、わたしの人生、お先まっ暗だね。

英国が劣化ウラン弾を供与するなんていいだしたので、ロシアはベラルーシに核兵器を配備するといいだした。
冷静に考えてほしいけど、先にアクションするのはつねに西側で、相手が対抗策をとると、今度はそれをネタに相手を責める。
わたしが何度も指摘してきた西側のやり方だ。
こういうのを欺瞞の見本というんだということを、若いもんはおぼえておきなされ。
まごまごしていると台湾戦争に引きずり込まれて、君らの未来もまっ暗だぞ。

いやなことばかりだから、昨日はまた清瀬市の中里緑地保全地区まで出かけてみた。
たまには詩人になって、この時期にしか見ることのできない花でもながめて、精神を浄化させなくっちゃと、ここにはカタクリの群生地があるのである。

ボランティアのおじさんが盗掘を見張っているくらいだから、カタクリはまだまだ満開で、写真をバシャバシャ。
毎年おなじみの写真だけど、今年は俳句つき。
いきなり書いても意味がわからないという人も多いだろうし、わたしも添え書きをつけておかないと、どういう意味だったのか忘れてしまう可能性がある。
一句入魂なんて、ヒマつぶし俳句のわたしには似合わないのだ。

1153a最初の句は、この写真だけべつの日のもの。

1153b2番目は、撮った写真の印象から。

1153c3番目は、カタクリの意外と派手な花びらの模様から、ウクライナ戦争に思いを馳せて。

1153d4番目は、足もとに咲いた四つのカタクリの印象から。

1153e5番目は、後ろからながめたカタクリから、芸者さんのうなじを連想して。

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2023年3月21日 (火)

昼のNHK

プーチンへの逮捕状を本気で捉えている人がいるのに驚いた。
ICCだってそんなものになんの効力もないのはわかっているから、安心して発布したんじゃないか。
子供を誘拐したことが犯罪なら、戦争を煽ったバイデンさんや、徹底抗戦を叫んで兵士の死体を積み上げたゼレンスキーさんは、ジェノサイドで告訴されなければならない。
そもそもまだ決着のついてない戦争だ。
ウクライナが負けたら、それでも逮捕状は有効なんだろうか。
負け惜しみにもほどがあるワ。

ロシア人ユーチューバーのあしやさんがこの件でなにかいっていたけど、彼女はいま日本政府にたてつけない境遇にある。
気のドクだからそれ以上のことはいわない。

今日の昼のニュースの70パーセントを占めて、それも同じ映像ばかり繰り返し使って、岸田クンがウクライナを訪問したというNHKニュース。
飛行機もしくは列車がミサイルで攻撃され、日本の首相が死亡すれば、ゼレンスキーさんがロシアのせいにするつもりでやったなと思うところだ。
と書くと、だれだって冗談だと思うだろう。
これでわかるように、つまり岸田クンが攻撃されるかもしれないと心配していたのは、まったくのナンセンスだということだ。
冷静に考えてほしいけど、日本の首相には後釜がいくらでもいるんだから、それを暗殺してロシアにどんなメリットがある?
いっそのこと何時何分の飛行機で、何時何分に◯◯駅を通過と大々的に広報しながら移動したらどうだろう。
さすがは日本の首相だと、世界がその勇気に感心する、ってことはまずないと思う(無視される)。

もうすぐG7なのに議長国がウクライナ訪問をしてないのではサマにならないと、先日のバイデンさんの訪ウに押し切られたというのがホントのところだろうな。
だいたい岸田クンはウクライナになにを手土産にする気なのか。
日本は兵器の支援はできないから、インドでばらまいて、またウクライナにもばらまくつもりだろうか。
コロナ以降、税収が増えたって話はあまり聞かないくせに、とにかくここんところの日本はばらまきが多すぎる。
そりゃ首相は気持ちいいだろうけど、大蔵省は大丈夫なのか。
自分たちの将来を心配しなけりゃいけない若者たちが、ウクライナ支援に反対せず、首相のばらまきにものほほんとしてるのはなぜなのか。
日本の赤字がおもてに出て、ドルも基軸通貨でなくなるまで、わたしゃ生きてはおれんからいいけど。

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2023年1月19日 (木)

昨日のNHK

どうもウクライナ軍はボコボコにされているようだ。
昨夜のNHKニュース9では、ウクライナを擁護したくとも擁護できるような戦況ではなかったらしく、そのかわりロシアの民間軍事会社ワグネルをけなして喜んでいた。
しかしいまはロシア、ウクライナ双方にとって、国をあげての総力戦といっていい状態なのだ。
民間の軍事会社まで使うのは卑怯だとNHKはいいたいらしいけど、そもそもNHKの報道ではウクライナが優勢だそうじゃないか。
ネコの手も借りたいロシアが、そういう軍隊を使ってはいけないという国際法があるわけじゃないし、ウクライナだって同じような軍隊組織アゾフを使っていたことがある(とっくに分解四散したようだけど)。

そのままではワグネルにケチをつけるところがないので、NHKはたまたま見つけたワグネルの脱走兵を担ぎ出した。
しかしあまりに単純と言えば単純なプロパガンダだ。
戦場では敵味方の双方から脱走兵の1人や2人が出てもおかしくないし、脱走の原因もいろいろあるだろう。
とくにネオナチ集団のワグネルじゃ、勝新太郎みたいな兵隊やくざがごろごろしていて、上官とケンカをし、相手を銃で撃って脱走する場合もあったかも知れない。
脱走兵の顔も見たけど、軍隊でいじめにあいそうなタイプだった。

この脱走兵はノルウエーに亡命を申請したそうだけど、こういう相手をウクライナや米国が見逃すはずはなく、彼は貴重な反ロ・キャンペーン人材としてかつぎ出される。
亡命したければテレビカメラのまえで、こちらが書いた脚本どおりにやれといわれることも当然だし、こういう場合彼のいうことは信用できないというのがまともな神経だ。
NHKはそういうことをまったく考慮せず、自分の都合のいいように解釈するのである。

もっともワグネルが活躍しすぎると、あとがコワイというNHKの予想は当たっているかも知れない。
戦争で功績をあげた彼らは当然見返りを要求するだろうから、ロシアにとって戦後のワグネルはやっかいなお荷物になりかねない。
しかしやくざの利権じゃないのだから、たとえば政府のポストをくれよなんて言い出して、ロシア国民に損害を与えることが確実ならば、それはプーチンのほうが納得するまい。
ワグネルと正規軍の確執や、ワグネルの公認を求めるんじゃないかなどと、NHKはゴチャゴチャいってたけど、いくらワグネルが強力だといってもロシア正規軍を相手にするほどバカじゃないだろうし、正規軍に格上げしてもらったらかえって制約が増えるだけだ。
彼らが純粋にロシアへの愛国心から参戦した可能性だってなくはないのである。
このへんはプーチンの剛腕にかかるけど、おそらく勲章ひとつと、お互いが納得できるような報酬を与えて終わるんじゃないか。
どっちにしたってそこまで日本が心配してやる必要はなく、これはNHKのただの負け惜しみである。

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2023年1月16日 (月)

本日のプロパガンダ

昨夜の「混迷の世紀・情報戦」という番組、ロシアとウクライナの宣伝工作について注意しましょうという番組だったけど、これもひねくれた番組だったねえ。
最初に断っておくけど、ウクライナだけでそんなにややこしいことをやれるとは思えないから、これはロシアと、米国あるいは英国のプロパガンダ合戦というべきだ。

番組ではロシアのほうはプロパガンダ、ウクライナのほうはこれに対抗するPR運動なんていっていたけど、プロパガンダがもっとも得意なのは、コンピューターやインターネット先進国のアメリカに決まっているでしょ。
フツーに考えてもこの戦争では、ウクライナ側の発信したプロパガンダのほうが圧倒的に多いはずだけど、そうじゃないという人がいるかな。
プーチンはロシア国内でもプロパガンダを乱発しているというんだけど、わたしが見たところ、まえに戦死した兵士の母親につめよられたとき、彼はむしろ誠実に対応していたはずだ。
何をいっても世界から相手にされないのだから、宣伝工作より戦いの結果にものをいわせようと、プーチンはあまりプロパガンダに熱心でないように見えるんだけどね。

しゃしゃり出てきてもっともらしい解説するのは、英国の、いまウクライナ側のプロパガンダにひと役買っているとわたしがいったばかりの英国の、「ドシエセンター」というシンクタンクの人間だ。
目つきのするどいこのおっさんは、007の伝統をひく英国諜報員のひとりではないかという疑いが晴れない。
さらに英国の、ああ、また英国の、NGO「アイズ・オン・ロシアプロジェクト」という、始めっからロシアを標的にしたようなプロパガンダ調査団体が出てきて、ロシアのプロパガンダをあばいてみせるという。

この番組では、ロシアがITに作らせたゼレンスキーさんの捏造映像が紹介されていたけど、そんなものをわたしは初めて観た。
ということは、あまり広範囲にバラまかれた映像ではないようで、プロパガンダとしてどのくらいの効果があったのかわからないし、ヘタすると “この番組”のためにウクライナ側がわざわざ作ったものかも知れない。
さらに太平洋戦争のさいの日本のアニメまで引っ張り出して、プロパガンダというものはこういうものですと注意を喚起していた。

まるでキツネとタヌキの化かし合いだけど、一方が発信したプロパガンダが、その国を貶めようというもう一方のプロパガンダであることもあるのだ。
これではよっぽど裏の裏の裏まで読まないとだまされてしまうし、ほとんどの場合わたしたち一般人には、それが事実かどうかを確かめるすべはないのである。
そういうことを承知で観るなら、「混迷の世紀」というのは、見逃すことのできないタノシイ番組であることも事実なんだけどね。

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2023年1月 8日 (日)

昨日のNHK

よくわからないな。
NHKニュースを観ていると、モスクワからの報告ということで、モスクワ特派員がしょっちゅう出てくるんだけど、いうことはかならずロシア非難ばかりだ。
これでよく無事にモスクワから放送ができるもんだ。
どこかモスクワ以外の場所から放送していて、背景の赤の広場は合成なのか、それともすべては承知のうえの馴れ合いなのか。
馴れ合いとしたら目的はなんだ。
あー、わっからないよ。

昨日は国際ニュースを観ていたら、ロシアのテレビ局のニュースがあった。
ロシアのニュースだから、プーチンが正教会の建物でクリスマスのお祈りしたとか、もちろんロシア寄りの報道ばかりだ。
ところが、たまんないよなあ、NHKのニュースでは、何をしても何をいってもとにかくロシアを非難する調子になってしまう。
このあいだはロシアは正月も攻撃をやめないと非難していたのに、クリスマス停戦をすれば、なにか裏があるんだろう、そんなものは信じられないという。
一服できるのはウクライナもいっしょだろうに、ロシアはひと休みして体勢を立て直そうとしているという。
プーチンが兵士たちのまえで上機嫌で乾杯をすると、強がっているという。
空襲警報が鳴った、ロシアは停戦を破った、ロシアのいうことは信じてはいけないと、ウクライナ発のニュースばかりを取り上げる。
バイデンさんまで出てきて、そうだそうだという。
なにがなんでもウクライナの優勢と、悪辣なロシアを印象づけたいらしいけど、こうやって難癖ばかりつけていること自体、ウクライナが追い込まれているあきらかな証拠じゃないのか。

ロシアが劣勢だそうだけど、あいかわらずウクライナ軍の損害がさっぱりわからない。
だれか知っている人はいるかー。
まさかウクライナ軍は圧倒的に優勢で、損害はほとんど出ていないというんじゃないだろうね。
ウクライナでは成人男子は国外移住が禁止だというから、ロシアみたいに一部の動員ではなく、男は脱出することもできないまま、全員が戦場に行くことになっているらしい。
いったいどっちがゆとりがあるというのか。

NHKの番組では兵頭なんとかサンという防衛研究所の人が、いろいろゴタクを並べていたけど、これ全部こちら側の願望。
こういう人たちはウクライナの若者を地獄へ送り込むことについて、ちっとは良心に恥じることはないのだろうか。
ウクライナからしか情報が入ってこない?
しかしロシアの損害だけは詳しく入ってきて、ウクライナの情報が入ってこないというのは、ジョーシキ的に考えておかしいと思わないのか。

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2023年1月 7日 (土)

嘘と政治と民主主義

「嘘と政治と民主主義」というBSのドキュメンタリーを観た。
副題に「アメリカ、議会乱入事件の深層」とあるように、これは米国のもと大統領トランプさんが、バイデンさんに敗れて大統領職を失ったとき、未練たらしく支持者たちを煽って、米国の議会に乱入させるまでの顛末をとらえたドキュメントだ。

見終わったあとで全体を省みると、現在のアメリカの分裂をまねいた元凶ともいえるトランプさんを非難する論調が目立った。
米国にもまだまだ良識をもった人たちがいるのか、わたし個人的にはそうは思えないんだけどなと、そのへんが気になってこの番組を制作したのはどこかと、クレジットを眺めてみた。
WGBHボストン・・・・・・聞いたことがある。
ずっとむかしベトナム戦争をふり返るすぐれたドキュメンタリーを観たことがあるけど、あれが確かこの放送局の制作だったよな。
米国でよく知られたリベラル派のマスコミらしく、うん、あそこのものなら公平かも知れないと思う。

なんでこんなことを考えたかというと、日本のNHKをみてもわかるように、大手のマスコミといえど、いまの社会にはけっして公平でない偏向報道が氾濫しているからだ。

「嘘と政治・・」というこの番組は、議会突入◯◯日前、〇〇日前と、時系列で政局を追いかけ、共和党がいかにトランプさんに翻弄されたか、共和党議員たちが自己の都合でどのように離合集散を繰り返したかを暴き出す。
そして、ついにバスチーユの監獄のように、扇動された民衆のアメリカ合衆国議会議事堂への突入になり、そのうちのひとりの女性が射殺されるクライマックスを迎えるのである。
手に汗をにぎる展開で、ヘタなミステリーやサスペンス映画よりずっとおもしろい。

もうひとつ気になったのは、この番組はいつごろ作られたものかということ。
番組の最後に“もうすぐ中間選挙である”という字幕が入るから、去年の11月の米国の中間選挙の直前に作られたものと考えていいだろう。
番組ではかなり一方的にトランプさんをけなしているから、中間選挙でトランプさんが思ったより振るわなかったのは、この番組のせいかも知れない。
彼はまだ大統領選に出るつもりのようだけど、共和党がもういちど過ちを犯すかどうか、トランプさんのアメリカ第一主義政治を望むなら、まったく同じような政策をあげて、トランプさんより若い候補者がいるのだから、もう彼の目はないだろうというのがわたしの予想。

「嘘と政治・・」はなかなか素晴らしい番組だったけど、あいにくわたしにかぎれば、ウクライナ戦争とバイデンさんを見ているうち、米国では民主、共和のどちらが勝ってもろくなもんじゃないと思うようになったばかりだ。
米国も日本も政治家なんて大半が自分の都合しか考えない生きものだし、WGBHもリベラルの立場を声援しているにすぎない。
そう考えると、わたしだって自分の考えを押しつけているだけかも知れないから、これ以上番組の内容に触れるのはやめることにした。

しかし、なんでこの時期にトランプさんなのか。
NHKは米国の政治に関しては、共和党でも民主党でもいいみたいだけど、たまたまウクライナではバイデンさんを支持して、一も二もなくロシア批判にまわった。
だからこの先、共和党が政権を取って、ウクライナ支援はやめたなんて言い出されたら困る。
とりあえずバイデンさんの民主党に頑張ってもらわなくちゃいけない。
つまり米国の民主党とNHKは、同じ穴のむじなというわけだ。
ということになると、制作者の意図は別にあったとしても、この番組は民主党を支持する時点で、NHKにとってはやっぱりプロパガンダということになる。
ふざけやがって。
プーチンの味方ここにありだ、視聴料返せ。

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2023年1月 3日 (火)

フローズン・プラネット

700000

NHKが放映するBBC(英国の公共放送)の新しいシリーズ。
BBCというと、ウクライナ戦争ではなにがなんでもロシアがケシカランの急先鋒だから、このシリーズがウクライナに関係ないのが幸せだ。
「フローズン・プラネット」、BBCお得意の自然科学のドキュメンタリーである。

あいかわらずどうやって撮影したのかとおどろく映像がある。
第1回目には、シャチが流氷上のアザラシを狩るシーンが出てきた。
アザラシが流氷の上で昼寝をしていると、海のなかからシャチが海面にのびあがって、ここにアザラシがいるなと確認する。
アザラシはぎろっとシャチを見るけど、流氷の上にいるかぎり安全だ。
ところがシャチは数頭が群れになって流氷に突進し、大きな流氷は割って小さくし、波を起こしてアザラシを海のなかに押し流してしまう
この場面ではアザラシとシャチを交互にアップにして、おたがいの目線まで捉えており、まるで筋書きのあるドラマを見ているようだ。

かってのBBCの自然番組は、自然界の脅威、神秘、偉大さを見せてくれるものだった。
しかるに、最近ではこれにもうひとつ重要な要素が加わるようになった。
もはや待ったなしの地球温暖化というやつだ。
観ていてつくづく悲しくなる。
番組のなかにロシア極地のある島で、集まってくるホッキョクグマの数を調査している科学者が出てきた。
この島にはまだアザラシやセイウチなどの獲物が多いらしいけど、クマが集まってくるということは、ほかの場所に獲物が少なくなっているということである。
獲物が少なくなっている原因は、これも地球温暖化の影響だ。

以前このブログで、北極の流氷が減少して餌になるアザラシがいなくなり、飢えに迫られて内陸部の街までさまよってきたホッキョクグマのことを書いたことがある。
彼はゴミ捨て場をあさったあげく、地面の上にがっくりとあごを落として動かなくなる。
同じ映像が新しい「フローズン・プラネット」にも使われていて、その後がどうなったのか心配していたこのクマの後日談がちょっぴり出てきた。
彼は無事に救われたということだから、動物園にでも送られたのかもしれない。
なんにしてもよかったよかったというところ。

観ていて悲しくなるというのは、こういう温暖化に影響を受ける動物たちのことだけではない。
動物たちを救うために地道な努力をする一方で、人間は戦争をして殺し合っているのだ。
飢えて死んでいくホッキョクグマや、かっては大群でいたペンギンの大減少など、地球には新しい危機が迫っているのに、ケチな戦争なんかしている場合だろうか。
いがみあわなくても日本が世界に役立てることはあるだろうし、ロシア、中国と協力しあえる部分、しなければいけない部分だってきっとあるはずだ。
相手にとってこちらがなくてはならない存在になるほうが、軍備の増強なんかするよりずっといいことではないのか。

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2023年1月 2日 (月)

しつこいプロパガンダ

元日はCool Japanという番組を観ていた。
これは日本にいる外国人を集めて、日本のいいとこ、悪いとこを議論してもらう番組で、わたしは外国人が日本をどう見ているのか興味があるから、この番組の熱心なファンである。
昨日のそれはスペシャル版で、去年の日本国内のニュースの中から、トップテンを外国人に決めてもらおうというもの。
こういうのは毎年の恒例になっているから、それはそれでいいんだけど、ところがこの番組もやはり最後はウクライナのことになってしまった。
日本人がウクライナ難民に親切にしていることが、外国人の選んだ今年のトップニュースだそうだ。

もういいかげんにしてくれよといいたくなるけど、NHK-BSは正月番組に「映像の世紀」や「混迷の世紀」、そのほか無理やりウクライナをくっつけたようなプロパガンダ番組をずらずらと並べた。
「混迷の世紀」では、はじめにノーベル文学賞を受賞した作家のスベトラーナ・アレクシェービッチというおばさんが出てきた。
彼女の発言を聞くと、もともと文学賞はノーベル賞のなかでもあまり権威のあるものではないし、おばさんは西側寄りの隠謀によってこの賞を受賞したのだと思わざるを得ない。

彼女はこのような犯罪がおこることを想像してなかったという。
何百万人の犠牲者をだして打ち立てた秩序なのにとか、ロシア人のなかに帝国を志向する傾向があることは知っていましたともいう。
まっとうな大国がやったことを“犯罪”とはいいすぎだし、すべてロシア側の立場を無視した発言ばかりだ。
侵略を悪いと決めつけるのは、だまってこちらのいいなりになっていろということで、得をするのはロシア包囲網をしこうというアメリカだけである。

スベトラーナさんにインタビューをしていたのはNHK解説委員長の河野憲治サンだけど、彼は、それはこういうことなんじゃないですかと、最初から自分の主張にそわせるような聞き方をする。
これではインタビュアーとしては失格である。

番組ではさらに、その肩書きだけで視聴者を恐れ入らせようと、国際政治学者イアン・ブレマー、もとフランス外相のユベール・ヴェドリーヌ、ピュリッツァー賞受賞者のダニエル・ヤーギン、経済学者ジャック・アタリ、国連事務次長の中満泉さんらをくり出してきた。
彼らの言い分のなかには、プーチンはかっての帝国を夢見ているとか、ロシアはならず者国家だと断言する者までいた。
ウクライナ戦争の前まで、アメリカや日本とも肩をならべていたグローバル大国のリーダーに対して、それがいうべきことだろうか。
そしてほとんどが、ロシアは国際的なのけ者になったというんだけど、アメリカが先進国以外の国々からのけ者になっていることには触れようともしない。
雁首ならべた人たちはこれでも識者なのか。

彼らの発言をひとつひとつあげつらってもいいんだけど、「混迷の世紀」を観た人、あるいは録画した人がどれだけいるだろう。
番組を観ていなければ、わたしの書いたことは新年早々ウマの耳に念仏をとなえているようなものだから、ここでは納得できる意見だけに注目しよう。
まともなことをいっていたのは、フランスのもと外相のヴェドリーヌさんだけだった。
彼は冷戦時代でさえ米国はソ連に逃げ道を残していたのに、ウクライナのNATO加盟を支持した最近のアメリカは、ロシアをあとがないところまで追い込んでしまったと指摘し、イラク戦争のときフランスが米国に異をとなえたように、日本は米国に向かってどうどうと自己主張ができるはずだという。
残念ながら現在の日本の首相は、相手の顔をうかがって、米国に追従してさえいれば間違いないという岸田クンなのだ。
相手の立場を理解するという国家間の原則を無視し、子供たちの未来を破壊して、新しい、危険な時代を切り拓いたのが彼の功績であるとは。

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2022年12月27日 (火)

プーチンの戦略

「プーチン/知られざるガス戦略」という番組を観てまた怒り心頭。
相手には相手の立場があるのに、日本の公共放送はいったいどこまで、わたしの尊敬するプーチン大統領を貶めれば気がすむのか。
おととい録画したこの番組は、プーチンの20年におよぶガス戦略に迫るというサブタイトルで、天然ガスを戦略兵器として利用するプーチンを非難するものだった。
しかし、すくなくとも出てくる映像そのものはデタラメじゃない。
ただそれが解釈やナレーションになると、NHK流の誹謗中傷になってしまうのである。
相手の立場でものを考えれば、同じ映像からまったく正反対の見方もできるのに。
一例をあげよう。

ソ連が崩壊して混乱のきわみにあったとき大統領職を継いだプーチンは、台頭しつつあったオリガルヒ(新興財閥)を招集して、天然ガスの扱いを強制的に国営のガス会社(ガスプロム)に一本化した。
もしも彼がそうしなかったら、ロシアはいまのウクライナと同じ、オリガルヒに食いものにされる破綻国家のままか、あるいは米国のような、ひとにぎりの金持ちが富の大半をにぎる格差社会になっていただろう。
金の成る木を国家が一元的に管理することのどこが悪いのか。
プーチンはオリガルヒの危険性をよく知っており、これはKGBあがりで剛腕といわれた彼だからこそ出来たことである。
しかし日本の独占企業であるNHKは、まるでプーチンが私利私欲のためにガスの利権を独占したかのようにいうのである。

ウクライナがロシアと親密だったころ、ロシアはウクライナを含めた、かってのソ連圏の国々に、安くガスを供給していた。
ところがオレンジ革命が起こって、ウクライナがロシアに離反の動きをみせると、ロシアはガスの供給を調整して、ウクライナを締め上げる。
味方だと思っていた国が敵対関係になれば、優遇策は取り消されるのが当たり前じゃないか。
値段をほかと同じにするだけなら、日本が韓国からホワイト国待遇を取り上げたのと変わらない。

ロシアとウクライナの関係がゴタゴタすると、ウクライナ経由のガスパイプしかなかったヨーロッパのエネルギー調達にも支障が出る。
ドイツのシュレーダー首相は、天然ガスの安定供給のためにバルト海を使って、ロシアとドイツを直結するノルドストリーム(パイプライン)の建設に同意した。
あとを継いだメルケル首相も同じ路線を踏襲した。
安くて安定供給が見込めるなら、一国の首相として当然のことだ。
まだこのときウクライナ戦争が始まるなんてことはだれも予想してなかったのである。

総じてこの番組は結果論が多すぎる。
戦争が起こらなければ、ロシアとドイツのガスの取引は、ロシアにとって外貨収入のよりどころであり、ドイツにとってはエネルギーの安定供給という、双方にメリットがあることだった。
シュレーダーさんもメルケルさんも、国家間が信頼で(ガスパイプで)結ばれていれば、戦争は起こらないと考えていた。
ガスの輸送が止まればロシアにとっても大損なのだから、ノルドストリームはむしろ平和に貢献するだろう。
ドイツ首相がこう考えたとして、いったいどこが間違っているのか。
日本だってせっせとサハリン1、2につぎ込んでいたじゃないか。

アメリカは欧州(そして日本)とロシアが親密になるのを苦々しい顔で見つめていた。
だいたいプーチンが天然ガスを戦略兵器として使うのがケシカランというなら、アメリカには戦略はなかったのだろうか。
もちろんあったのだ。
アメリカの戦略というのは、つねに自分がNo.1にいて他国にさしずをすることだから、あちらでNATOに所属する一方で、こちらではAPEC(アジア太平洋会議)に鼻をつっこむ。
世界警察に専念するというなら、同盟国には頼もしがられるけど、ほんとうのところは自分の国の価値観を他国に押しつけ、自国の兵器や石油を売りつけるということだった。
No.1を維持するためには、同盟国にも容赦ない米国の姿勢は、プラザ合意が証明している。

ウクライナ戦争はロシアの戦略と米国の戦略のガチンコ勝負だ。
しかしプーチンはロシアの大統領として、なにひとつ悪いことはしてないし、シュレーダー、メルケルと続くドイツの首相も悪くはない。
どうせワイロをもらったんだろうというけちなドイツ国民もいるようだけど、ガスパイプは平和を維持するという、もっと高尚な理念から生まれている。
ノルドストリームを破壊したのは、こうやって見ると米国か英国以外にはあり得ないのに、番組は犯人はわからないで結ばれていた。
相手の立場を押しつけるわたしのことだから、日本の立場ではアメリカに追従しなければならなかったこともわかるけど、姑息な手段を使うのはやめてくれ。
NHKは優秀な人間の集まりであるはずなのに、わたし程度の人間にケチをつけられる報道をして恥ずかしくないのか。
そうか、あまりレベルの高いプロパガンダをやると、肝心の日本国民が理解できないものな。

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2022年12月19日 (月)

大本営発表

昨夜のNHKの「軍人スポークスマンの戦争〜大本営発表の真実」という番組を、この時期だからまたプロパガンダなんだろうと、不愉快な気持ちで観た。
まん中へんは飛ばしてしまったけど、ようするに政府と御用放送局の発表は信じてはいけませんよというものらしかった。
ということは、おお、これはウクライナ戦争で大本営発表ばかりしているNHKが、自らを顧みて、反省のつもりの番組なのかも知れない。
最後の結論の部分では作家の保坂正康さんが、ウソやプロパガンダにおぼれるのは日本人の特性かもしれないので、どの情報が正しいのか、発信もとはだれなのかをよくみきわめなくちゃいけないと語っていた。
うん、わたしがいつもいってる通りだ。
NHKもようやくウクライナが負けた場合の言い訳を考え始めたのかも。

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