昨夜のNHK
昨夜の国際報道は、もと中国大使の垂(たるみ)さんという人がメインの解説者といってよかった。
事大主義のNHKはすぐに経歴に恐れいっちゃうけど、彼は中国、台湾などに8回も赴任したことのあるベテラン外交官で、しかも経歴を見ると中国の外交官時代に、いろいろ問題を起こした人であるらしい。
つまり、いまのNHKにとってはうってつけの解説者であるようだから、また一方的に日本の肩を持つのではないかと、あいかわらず疑い深いわたしはそういう点に注意しながら拝聴した。
しかし、わたしが聞いてもとくに反発するような内容ではなく、しごく常識的なものだった。
それでもいちゃもん居士のわたしには不満な点もある。
垂さんは、日本もこれからはひとつの国に頼るのではなく、たとえば貿易などで中国に傾きすぎると、チャイナリスクというものがあるので、中国への一極集中は避けて、リスクを分断させることが必要だという。
そういう意見はこれまでにもあちこちで聞いた。
いうのは簡単だけど、それが出来るなら苦労はしない。
日本は資本主義の国で、どんな企業も自分のとこの製品をひとつでも余計に売ろうと切磋琢磨している。
すぐとなりに日本よりはるかに多くの購買人口を抱えた国があるとすれば、そこと仲良くして製品をたくさん売りたいのは当然だ。
また企業はつねに製品を1円でも安く作れないかと苦心しているもので、日本より人件費が安く、製品を安く作れ国があるなら、そこへ現地工場を建てたいと思うのも当然だ。
トランプさんみたく、特定の国にすぐ関税で訴える大統領があらわれる場合もあって、工場を分散させておくことは必要なのである。
つまりチャイナリスクというのは、無理に作り出したものではなく、いろんな事情で、きわめて自然に発生したものなのだ。
これを無理になくそうったってむずかしい(日本はロシアや中国でようやく販路を開拓した企業に、政治的事情でもって、そんなものは放棄しろと命ずる朝令暮改の国だから、意外とむずかしくないかも知れないけど)。
チャイナリスクを減らそうとするなら、資本主義国の企業という日本の企業体質そのものから変えなければならない。
この日中のトラブルはどうしたら収束するでしょうかという問いに、垂さんはお互いに引っ込みがつかない状態なので、当分は様子をみるしかないでしようと、これも常識的な返事をしていた。
反論する理由もないけど、わたしはそれに少しつけ加えよう。
メンツにこだわるのは中国のほうが上手だし、彼らも首相がいったん口にしたことを引っ込められないのはよくわかっているはずだから、日本の政治家が台湾問題にはうかつに触れられないなと自覚すれば、いつまでもぐだぐだいってないだろう。
言い出しっぺの立憲の岡田クンは地元にもどって火消しにおおわらわだし、進次郎くん、小林鷹之くんなんかも、ここんとこちょっと声が小さい。
彼らもこうやって少しづつおとなになるんだよね。
そうやってほとぼりを覚ましたあと、NHKもまたせっせと、中国各地を紹介する番組に精を出してほしい。
先日の「地球鉄道」いうBSの番組には、わたしにとってなつかしの西安が出てきた。
この番組はまだ最近のものだから、わたしの知らない最新の中国の風景が見られるわけだ。
これで見ると西安も高層ビルが乱立する大都会に変貌して、わたしの知らない新しい新幹線の駅が出来ていたけど、ちょっと郊外に行くと、わたしが見たころとあまり変わらない素朴な風景も残っているようだった。
ああ、中国よと、わたしは自分がいちばん輝いていたころを思い出してしまう。


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